第414章 結ちゃん、怖がってない?_3

「中野教授はあなたに湯川おじさんが以前好きだった女性を見つけるよう勧めたの。」

「うん。」

「彼の口調からすると、今夜が初めての提案ではないようね?」

秋田結は病院での中野教授の言葉を思い出した。

湯川大助は長い指で箸を持ち、料理を取ることもなく、置くこともしなかった。

「そうだ。」

「それで、何か手がかりはある?」

「まだない。」

湯川大助は少し考えてから言った。「あまりにも長い年月が経ち、そもそも当時、私たち家族は叔父の恋人に会ったことがなかった。」

「それじゃ、大海の中から針を探すようなものね。」

秋田結は話を引き継いで言った。「あまり良い言い方ではないけど、気にしないでね。湯川おじさんが事故に遭った時、その女性は彼を探しに来なかったわ。これだけの年月が経てば、彼女はとっくに結婚して、子どもや孫もいるかもしれないわ。」