第100章 黒田真一の厚かましさ(1)

リビングの雰囲気は多少重苦しいものがあった。

正直に言えば、西村绘里は幼い頃から藤原お爺様を尊敬していた。

建国の功労者として、普段から骨の髄まで染み込んだ誇りが放つ強大な威厳と存在感。

前回の黒田グループの年次総会で、藤原お爺様が自分に対して不満を持っていることは聞き取れたが、绘里も孫を守りたいという老人の気持ちを理解していた。

「绘里ちゃん、俺のお爺さんはお前のお爺さんでもあるだろ?小さい頃はずっとお爺ちゃんって呼んでたじゃないか」

西村绘里:「……」

それは以前のことで、今はお爺様が自分を見ると、孫を惑わしていると思って頭を痛めているだろう。

「知らないぞ、お前が行かないなら俺も行かない。お爺さんの80歳の誕生日なんて、好きにすればいい。孫が一人いなくたって大丈夫さ、お爺さんには孫になりたがる人が何千何万といるんだから」