第106章 西村絵里と結婚するか、一生独身を貫くか(1)

西村絵里のドレスが決まった後、藤原海翔は更衣室に入り、自分の礼服に着替えた。

藤原お爺様の干支が虎だったので、西村絵里は事前に虎に関する縁起物を描き、自ら陶磁器店に行って手作りした。

値段はそれほど高くなかったが、西村絵里は心を込めて作った。

藤原お爺様は尊敬に値する人物だった。時には考え方が独断的で強引なこともあったが。

しかし、西村絵里は子供の頃に藤原海翔と一緒に遊んでいた時、藤原お爺様が自分に対して優しく、いつも「小娘」と呼んでくれていたことをずっと覚えていた。

……

西村絵里の白い王女ドレスに合わせて、藤原海翔も特別に白い礼服を選び、全体的に優雅で魅力的な雰囲気を醸し出していた。

礼服に着替えて出てきた藤原海翔は、ぼんやりしている西村絵里を見て、自ら口を開いた。「絵里ちゃん、俺かっこいいだろ?あの何とかboyよりかっこいいだろ?」