黒田真一は下ネタを言っているのだろうか?
西村絵里の整った小さな顔は、ほぼ一瞬で真っ赤になり、血が滴り落ちそうなほどだった。
黒田真一……
彼がどうしてこんなことを?
表面上は真面目そうなのに、こんな色っぽい夫婦の営みに関する話をするなんて。
西村絵里は一瞬にして落ち着かなくなり、男の腕から抜け出そうともがいたが、男に強く抱きしめられ、むしろ力が強まり、二人はほとんど隙間なく抱き合っていた。
黒田真一は深い黒い瞳で耳まで赤くなった西村絵里を見つめ、目を細めた。
西村絵里は……とても純情だ。
自分は女性経験がなく、男女の関係も4年前の偶然の一度きりだったが。
しかし、人の心を見抜く能力は確かに持っている。
西村絵里と初めて会った時、この女性には何か事情があることが明確にわかった。
だが、彼女は自分を狙っていない。
終始、彼女は100万元のことだけを気にかけ、彼女の注意は少しも自分に向けられていなかった。
こんな女性は、高望みせず、黒田奥さんにぴったりだ。
今も……
そうだ。
西村絵里が処女でなくても、彼女が男女間の駆け引きをほとんど経験していないことは見て取れる……
自分は処女に固執するタイプの男ではないが、男はどこか劣った根性を持っていて、自分が気にかける女性が完全に自分のものであってほしいと願うものだ。
もし気にしないなら……
それはその女性を大切にしていないということになる。
……
しばらくして、黒田真一も西村絵里をからかうのは十分だと感じた。特に西村絵里が今、頬を赤らめ、まるで赤いリンゴのように、非常に魅力的だった。
このような整った姿は、どんな男性も心の糸を張り詰めていられなくなるほどだ。
自分は決して欲望に溺れるタイプの男ではないが、西村絵里を見ると、いつも抑えきれずに何度も降参してしまう。
黒田真一は目を細め、薄い唇を引き締めた。
「このデザイン、気に入った?」
西村絵里:「……」
西村絵里の心はまだ先ほどの黒田真一の言った「中はやわらかく外はカリカリ」という言葉に動揺していて、もう何も言えなくなり、ぎこちなくうなずいた。
「うん。」
西村絵里は明らかに感じていた。黒田真一の下ネタを聞いた後、肌まで熱くなっていることを。