西村绘里は正直に言った。かつて西村家が困難に陥った時、藤原家は手を差し伸べなかったが、藤原海翔の祖父や両親は自分が非常に尊敬すべき人たちだと。
藤原お爺様は西村绘里の真剣な様子を見て、目を細めた。
この西村家の娘は、幼い頃から自分が見ても違っていた。
金持ちの令嬢たちは皆、温室育ちの花のようなもの。
どんな試練にも耐えられないものだ。
しかし、この西村家の娘は骨の髄まで強靭さを持っていた。
だから、自分は彼女が並の人間ではないと思っていた。
事実、西村家は没落し、西村安国は失脚したが、この西村家の娘は並外れていた。
この西村绘里は今や黒田奥様という身分だ。まさに枝に飛び乗って鳳凰になったようなもの。これからは西村家も風雲急を告げることだろう。
西村绘里という仏様を、藤原海翔がどうして祀れるだろうか。