西村絵里は小さなロリータが来たのを見て元気になり、口角を上げた。
「ありがとう、子供たち……あなたたちこそが一番可愛い人たちよ」
そう言うと、西村絵里は体を回して隣の吉田先生を見て、静かに言った。「吉田先生、もう下校時間ですから、甘奈を連れて帰りますが、よろしいですか?」
「甘奈のママ、もちろんいいですよ」
「うーん……もう一つお願いがあるんですが……今後、甘奈のパパが何か幼稚園に送ってきたら、すぐに私に教えていただけますか?」
あまりにも高価なものだったら、簡単に受け取るわけにはいかないのだ。
この40枚のサイン入り写真は、決して大したものではないが、五桁の価値がある。これは普通の家庭の一年分の収入だ。
「はい、問題ありません」
吉田先生はだいたい理解した。この甘奈のパパはおそらく死んでいないのだろう、多分甘奈のママと離婚したのだろう。