第281章 黒田さん対峙藤原三郎2更(3)

西村絵里は藤原海翔の褒め言葉に思わず噴き出して笑った。

何が男を誘惑するだって……

何が止められないだって。

自分の娘はとても素直なのに。

西村絵里は自分の娘が早熟だということを絶対に認めない。

「藤原三郎、食事よ。私の娘を悪い方向に導かないで」

「絵里ちゃん……さっきは君の娘が僕を誘惑したんだよ……」

西村絵里:「……」

誘惑って、冗談じゃないわよ。

西村絵里が反論しようとした矢先、自分の娘が藤原海翔を誘惑し続けるのを聞いた。

「藤原おじさん、実はね、私もおじさんがすごくかっこいいと思うの。明日私たちの幼稚園に来てくれない?自慢したいな」

「もちろん、甘奈ちゃん。君の言うことなら何でも聞くよ……僕のルックスは、いつも君たち母娘のためにあるんだ。ほら、君はなんて賢いんだろう。絵里ちゃんはただのバカなんだ。僕がこんなにかっこいいのに、自慢しようともしない。学生の頃、僕が彼女に近づくたびに、彼女は僕がナンパしていると言い張ったんだ」