第300章 お前は俺、黒田真一の妻だ2更(3)

「うん、村上秘書、あなたは話が多すぎるよ」

黒田真一は淡々と返事をし、黒い瞳に一筋の艶やかな光が走った。

やはり西村绘里と一緒にいたいという切実な思いが…

出張…

以前なら自分は受け入れられたのに。

しかし、いつからか…

自分はもう望まなくなった。

むしろ毎日、西村绘里とこの臨海別荘で…そして西村绘里が作った朝食や昼食を食べながら…

それに…甘奈と同じくらい可愛い子どもをもう一人作りたい。

それこそが自分の望む日々だった。

……

西村绘里は村上秘書の車で直接黒田グループのビル前まで送られた…

実は、西村绘里は言いたかった。黒田グループと空港は完全に方向が違うのに、村上秘書がこんな風に車を走らせるのは、明らかに遠回りしているじゃないかと。

本来なら自分で会社に行きたかったが、黒田真一の引き締まった唇を見て、西村绘里はあきらめるしかなかった。