第321章 パパとママは知り合いなの?2更(4)

甘奈は笑顔で、目を細め、とても愛らしかった。

子供の甘えた、幼い声は、もともと張り詰めていた雰囲気を一瞬和らげた。

西村絵里は唇を噛み、静かに言った。「甘奈ちゃん、ふざけないで、ママが飲ませてあげるわ。」

「いやぁ……私はおじさんがいいの……」

何かを思いついたようで、甘奈はこっそり黒田真一の耳元に近づき、小声で言った。「パパ。」

言い終わると、甘奈は嬉しそうに笑った。

「へへ、おじさん、これは私たち二人の秘密だよ……」

黒田真一:「……」

パパ……

道理で、甘奈は確かに自分をパパと呼ぶべきだった。

以前はそれに値しないと感じていたが、今は本当に父親になったのだ。

黒田真一は腕の中の小さなロリータを見つめた……なぜか、西村絵里に子供がいることに対して、非常に怒りを感じていたが、自分は強い自制心を持って、それを我慢していた。

しかし……自分は甘奈に対しては、怒ることができなかった。

小さなロリータのとても可愛らしい姿を見ていると、彼女を腕に抱き、甘やかし、大切にし、世界で最高のものをすべて彼女にあげたいと思った。

黒田真一は唇を引き締めた。

「いいよ、僕が飲ませてあげる。」

「へへ……おじさん最高だよ……今日は本当に嬉しいな。」

西村絵里:「……」

三人の大人は暗黙の了解があったが、子供だけは何も知らなかった。

無邪気で無知……今日が一番楽しい日だと思っているなんて。

西村絵里は小さな手を握りしめ、黒田真一が甘奈を抱いている様子を見て、とても不安になった……

いつか黒田真一が自分から子供を奪うような気がしてならなかった。

黒田真一が優雅に甘奈を抱いてソファに座り、水を注ぎ、小さなロリータがちゅっちゅと小さな口で吸って飲めるように、丁寧にストローを用意する様子を見ていた。

「うーん、おじさん、きれいな人形だね……」

「これはおじさんがフランスからあなたに持ってきたプレゼントだよ。気に入った?」

「わぁ……本当?おじさん最高だよ、うーん、おじさんかっこいい、おじさん大好き。」

甘奈は抱えている人形に興奮していた。

「おじさん……嬉しいな、ママ、見て、おじさんがくれた人形、きれいでしょ?」

甘奈は黒田真一の腕から飛び降り、興奮して西村絵里の側に走った。