第338章 夫婦の間でする事2更(1)

車内:

甘奈の潤んだ大きな瞳が二人に注がれていた。

パパとママが何をしているのか分からないけれど……

でも、なぜだか分からないけれど……

パパとママと一緒にいると、とても幸せ。

今日は、自分が生まれてから一番幸せな日だった。

……

甘奈の上機嫌とは対照的に、西村絵里の表情はあまり良くなかった。

二対一。

黒田真一がどうしてこんな結論に至ったのか、本当に分からない。

くそっ……

西村絵里は心の中で黒田真一を激しく非難しながら、口元に微かな笑みを浮かべた。

「黒田社長……」

「西村絵里……これは最初の借りに過ぎない、帰ったらもっとキツく仕置きしてやる。」

西村絵里:「……」

不安、恐怖。

西村絵里はその言葉を聞いて顔色が少し変わり、口角をピクリと動かし、瞳の奥に一瞬だけ暗い光が走った。