第371章 ママはパパの彼女2更(1)

藤原家の古宅:

皆は本当に甘奈に魅了されていた。

この藤原お爺様は、甘奈が大好きで、抱きしめたら手放そうとしない。西村絵里は思わず黒田真一の耳元で小声で言った:「初めて見たわ、藤原お爺様がこんなに誰かを好きになるなんて。」

以前は……

藤原お爺様は藤原三郎を可愛がっていた。

しかし……

可愛がる一方で、やはり厳しさもあった。

結局、年配の考え方は、厳しく育てれば孝行な子が育つというものだ。

この藤原お爺様は、本当に藤原三郎を愛していて、これほど長い間、口頭で教育するだけで、実際には彼を叩いたことは一度もなかった。

しかし叱責の言葉をかけることはよくあった。

甘奈に対しては、お爺様は本当に好意を持っていて、抱きしめては、愛情たっぷりに抱き続けていた。

西村絵里はもう少し困っていた。

小さなロリータは、こうも人に好かれるものなのだ。

しかし……人に好かれることは、以前は誇らしく思っていたことだが、今となっては、多かれ少なかれ面倒なことを引き起こしているようだ。

黒田真一は目を細め、西村絵里の誇らしげな様子を見て、薄い唇がかすかに上がった。

「うん、わかるよ……君がよく教育したんだね。」

西村絵里:「……」

黒田真一がそう言うのを聞いて、西村絵里は一瞬戸惑った。

自分がさっきそう言ったのは、まるで自分が手柄を自慢しているように見えたかもしれない。

西村絵里は不自然に視線をそらし、軽く咳をして、反問した:「黒田真一、どうして突然藤原家に来たの?」

もしかして……

本当に自分と甘奈のためなの?

この答えはもう喉元まで来ていたが、西村絵里は聞くべきか聞かないべきか迷っていた。

黒田真一は女性の目の中の不確かさと探りを見逃さなかった。

一体自分は以前、西村絵里にどれほどのトラウマを与えたのか、彼女がこれほど自分を信頼していないのはなぜだろう?

そう考えながら、黒田真一の薄い唇がかすかに上がり、大きな手で女性の細い腰を囲み、彼女の美しい眉が軽く寄り、美しい目が少し開き、赤い唇と白い歯の姿が非常に魅力的だった。

「吉田先生が……私の電話番号を持っていて、さっき電話をくれたんだ。」

「え?」