第385章 黒田真一は私の夫1更(3)

西村絵里:「……」

以前は、自分が何を言っても、小さなロリータは百パーセント自分に同意していた。

今のような様子ではなかった。

西村絵里は混乱した。

悔しかった、黒田真一は一体自分の娘にどんな惑わしの薬を飲ませたのだろう。

小さなロリータを今のような状態にしてしまって?

そう考えると、西村絵里は悔しくなった。

黒田真一は満足げに口角を上げ、無言で表情を崩した西村絵里を一瞥し、口角の笑みをかすかに上げた。空いた大きな手で甘奈の髪を撫で、溺愛するように口を開いた。

「甘奈ちゃんはとても良い子だね、言うことが正しい」

「ありがとう、パパ……」

西村絵里は連続して失敗した後、父娘二人を無視することに決めた。

しかし父娘二人はすぐに打ち解けた。黒田真一は普段、会議中でも仕事中でも、典型的な寡黙な人物で、価値のない無駄話をすることはめったになかった。