第626章 偽姑嫁バトル2更ムーチュー(5)

西村絵里は自分を持ち上げていた。

女性の確信に満ちた様子を見て、山口琴子は心の中で少し不安になった。

すべての証拠は破壊され、今は証拠がない状態だ。

西村絵里は本当に...逆転できるのだろうか?

「山口夫人?」

「問題ありません...私は常に物事をはっきりさせる人間で、絶対に私情を挟んだりしません。」

「うーん...それならばよいでしょう...その時、証拠が出てきたら、山口夫人...私に謝罪するのを忘れないでくださいね。結局...デザイナーにとって、業界での評判はとても重要ですから。」

言い終えると、西村絵里は周囲を軽く見回し、静かに言った。「すみません、証拠を探しに行かなければならないので...先に失礼します。皆さんごゆっくり。」

西村絵里は他の人を待たず、直接会議室から出て行った...

うーん...もつれた糸のようだ、自分でよく整理しなければ。

そう...よく整理する必要がある。

...

村上秘書は当事者の西村絵里が去ったのを見て、咳払いをし、手際よく言った。

「時間も遅くなりましたので、皆さん解散しましょう。今日の会議の結果は先ほど西村絵里が言ったように...結果が出るまで、今日のこの件について、皆さん必ず口を閉ざしてください...さもなければ、真相が明らかになった時、噂話によって人身被害が生じれば、皆さんの責任です。」

他の人たちは皆、表情を少し変えた。

西村絵里のこの態度を見ると...真相を明らかにする意思が強そうだ。

だから、村上秘書がそう言った以上、他の人たちも顔を見合わせるしかなかった。

...

村上秘書は簡単に指示を出した後、すぐに会議室を出て西村絵里の姿を探した。

...

西村絵里は会議室を出た後、直接屋上に行って冷たい風に当たっていた。村上秘書は他のスタッフに尋ねて西村絵里の行き先を知り、急いでそこへ向かった。

「奥様...」

西村絵里は背後から村上秘書の呼びかけを聞き、少し我に返った。村上秘書がそう言うのを聞いて、唇を噛んだ。

「大丈夫よ、心配しないで。」

村上秘書は西村絵里の表情が変わらないのを見て、思わず喜んで尋ねた。「奥様、先ほどあんなに自信があったのは、解決策を見つけたからですか?もしかして、ご自宅のパソコンに半年以上前の原案がありますか?」