088 これはダメだ【月票を求む】

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村上念美は景山瑞樹が木村陽太に対して友好的でないのを見て、口元を少し引きつらせた。

「木村社長...お会いしたいと思っていました。以前シアトルでは大いに活躍されていましたね。」

「過分なお言葉です。」

二人の男性は言葉を交わし、水面下で緊張感が漂う中、強く握手を交わし、すべては言葉にせずとも伝わっていた。

「そういえば、木村社長は今日どの土地に目をつけているんですか?気に入ったものがあれば教えてください。私なら、ひょっとしたら、譲ってあげるかもしれませんよ。」

「結構です。君子は人の好むものを奪わない。景山様がここに来られたのは、何かしらの土地に目をつけて、競り落とす準備があるからでしょう。ですから、それぞれの実力で勝負しましょう。和を乱さないためにも。」

景山瑞樹は木村陽太の言葉を聞くと、口角を上げ、悪戯っぽく不良のような笑みを浮かべたが、視線は村上念美に向けられていた。