藤原景裕...なぜ突然自分のお腹を触るのだろう。
しかも、とても優しい表情で。
自分は目を閉じていたけれど、男性が全身から柔らかな雰囲気を漂わせているのを感じることができた。冷たくも無関心でもなく。
腹部...
その中は...子供を育む場所。
村上念美は瞬時に心臓が激しく鼓動した。彼はまさか子供のことを考えているのではないだろうか。
あの「亡くなった」子供のことなのだろうか?
それとも新しい命を夢見ているのだろうか?
どちらにしても、念美の心を揺さぶるには十分だった...
なぜなら...彼は気にかけているから。
二人の間の小さな命を大切に思っている。
そう考えると、村上念美の心は感動で一杯になった。
このまま藤原景裕に抱かれ、お腹を撫でられるままにしていると、念美は不思議なほど安心して...やがて深い眠りに落ちた。