「あなたの龍井茶を味わわせてもらうよ。」
そう言うと、藤原大旦那様は景山大旦那様の許可を待たずに、自分でお茶を一杯注ぎ、味わい始めた。
「この味は悪くないな...」
「そうだろう、前に景裕のやつに飲ませたら、高評価だったんだ。」
「本来は人を遣わせて届けようと思っていたんだが、今は考えが変わった。私が自分で飲むことにした...」
「だめだ、持ってきたものは持ち帰らせないぞ。執事、さっき景山大旦那様が持ってきた龍井茶をしっかり保管しておきなさい。」
「はい、大旦那様...」
...
景山大旦那様は軽く鼻を鳴らし、藤原大旦那様が龍井茶を味わう様子を見て、この茶が大旦那様の気に入ったことを知った。
「お前は相変わらず山賊のようだな。」
「そうだな...景山瑞樹はまだ私たちが若かった頃の気概を受け継いでいるが、景裕はな、迫力がない...」