100 ベッドの頭で喧嘩してベッドの足で仲直り

「念美、これは全部薬よ...あなたは食べちゃダメ。」

藤原景裕が寝室に着くと、村上念美が浴室から薬箱を抱えて寝室に戻り、薬箱の中の薬を全部出して、口に入れようとしているところだった。

来春さんは必死に止めようとしていたが、やはり年配の人なので、反応は村上念美に及ばなかった。

どうやら...この様子では、村上念美はすでに数粒を飲み込んでいるようだった。

藤原景裕の表情が一瞬変わり、素早く前に出て、村上念美の手首を掴んだ。

「念美、食べないで...」

村上念美:「...」

手首には男性の掌の温もりが感じられた。

この瞬間、その熱さは人を驚かせるほどだった。

村上念美は藤原景裕の心配そうな黒い瞳と目が合うと、まるで電気ショックを受けたかのように、急に自分の小さな手を引っ込めた。

「触ら...触らないで。」