102 催眠治療を行うことを決定_3

「はい...」

レイアは村上念美が何を企んでいるのか理解できていないようだったが、怠けることはせず、すぐに実行に移した。

村上念美は満足げに口元を緩め、それから相馬紗奈に電話をかけ、今日心理療法の予定があるかどうか尋ねた。

相馬紗奈の話では、一、二日待つ必要があるとのこと。彼女は最近プライベートな用事で忙しいらしい。

ちょうどよかった。村上念美はもともと相馬紗奈が心理療法をしている時に藤原景裕と鉢合わせることを心配していたのだ。

村上念美は相馬紗奈に自分の用事を済ませるよう伝え、その後電話を切った。

...

村上氏社長室内：

藤原景裕は村上念美のデスクに積み上げられた書類を簡単に確認し、薄い唇を引き締めた。

大体は年末の業務総括と来年の業務計画だった。

これらは、村上念美が実戦経験に乏しいため、判断にはどうしても誤りが生じるだろう。

うん、彼女がこれらの処理に苦労することを知っていたから...今日自分がやって来たのだ。

...

「景裕...コーヒーを入れたわ」

村上念美は甘い笑顔で、少し弾むような足取りで藤原景裕の側に歩み寄り、軽く咳払いをした。

「レイアが今手一杯で、財務報告は午後になるって...あの、高木凡生に藤原氏の仕事をここに持ってきてもらえば、あなたの時間を無駄にしないで済むわ」

「ああ」

彼女が何を考えているのか分からないふりをして、藤原景裕は直接携帯を取り出し、高木凡生に電話をかけた。

「高木凡生、藤原氏の書類を村上氏に持ってきてくれ。今日は村上氏で仕事をする。それから、私のオフィスにかかってくる内線はすべて村上氏の社長室の内線に転送するように」

言い終わると、藤原景裕はさっぱりと電話を切った。

それを見て、村上念美は口元に花が咲いたように喜んだ...

「あの、高木凡生の書類もまだだし、レイアの財務報告もまだできてないし、どうせ今は暇なんだから、私が村上氏の仕事を処理するのを...手伝ってくれる？だ...だんな様...」

藤原景裕：「...」

彼女が突然「だんな様」と呼んだことで、藤原景裕は心の準備ができておらず、表情が微かに変わった。

大きな風波や場面に慣れていても...この瞬間、やはり心臓がどきどきせずにはいられなかった。