126 真相、運命の皮肉_7

「止めた方がいい?」

村上念美は少し躊躇した後、固く首を振った。

「大丈夫」

藤原景裕の瞳が微かに動き、村上念美のこの頑固な様子を見つめた。まるで学生時代のままだった。

本当に可愛らしい。

「わかった...」

藤原景裕は再び身を屈め、薄い唇を女性の首筋に落とした。しかし、そのまま下へは進まず、ゆっくりと上へと移動し、女性の赤い唇を捉えた。

そして額にもキスをした。

最後に、藤原景裕の長い指が村上念美の胸元に伸び、先ほど外したボタンを一つずつ丁寧に留め直した。

村上念美:「...」

これはどういう意味?

村上念美は美しい瞳を閉じ、これから来るであろう激しい情熱に身を委ねる覚悟をしていたのに、その嵐は突然止んでしまった。

村上念美は唾を飲み込み、困惑した表情で目の前の男性を見つめ、かすれた声で言った:「景裕、あなた...」