149 私の子供を身ごもる資格はない_7

村上佑城はこれまで男性を正視したことがなかったが、陸田医師が文音の診察をしている時に、ようやく数回目を向けた。

白く長い指、端正な顔立ち、穏やかな性格。

ふん…

村上佑城は口角に嘲笑を浮かべた。

笹木愉伊は村上佑城の異変に気づかず、真剣に陸田医師と文音の病状について話し合っていた。

「陸田先生、私が今必要なのは、適合検査の結果を待つことだけですか?」

医は仁術なり。笹木愉伊の状況を知りながらも、陸田医師は最も専門的な医学的アドバイスしか与えられなかった。

「はい、もしダメなら…もう一人子供を…産むしかありません。私たちは遺伝子バンクをずっと探してきましたが、何の進展もありませんでした。」

「はい、わかりました。」

笹木愉伊はうなずき、眉をひそめた…

昨夜、妊娠したかどうかわからない。

理論上、村上佑城は何度もしたのだから。

おそらく…妊娠の可能性は高いはず。

「文音、今日はとても頑張ったね。」

陸田医師は自ら親指を立てて文音を励まし、文音はにこにこと笑った。

「へへ…ありがとう、陸田先生。」

文音は陸田医師が帰ろうとするのを見て、自ら小さな手を伸ばして陸田医師に別れを告げ、とても礼儀正しかった。

文音はいつも病院の皆に愛される小さな女の子だった。

文音が目覚めてから、笹木愉伊は一歩も離れずに見守っていた。

村上念美もそばで世話をし、笹木愉伊の体調が優れないことを知り、自ら交代して文音に食べ物を与えたり、音楽を聴かせたり、物語の本を読んだりした。

村上念美は笹木愉伊の顔色が青白く、手首に傷があると同時に、よく見れば女性の襟元にも傷があることに気づいた。

村上念美は女性だ…

昨日、笹木愉伊と村上佑城は一緒にいて、一晩帰らなかった。何が起きたのかは言うまでもない。

この村上佑城は乱暴すぎるのではないか。

そう考えると、村上念美は心の中で村上佑城に対して嫌悪感でいっぱいになった…

夜になって:

藤原景裕はやはり病室の入り口に現れた。

藤原景裕の長身が病室内に立っているのを見て、村上念美は不自然に視線をそらした。

今日、文音と過ごした午後の時間、自分は藤原景裕のしたことを考えないように努力した…

しかし男性を見ると、それらの記憶が押し寄せてきた。