第335章　魔王あさね、壇上で講演、正体バレの現場（7）

「何が姉妹よ、青木愛茉は青木朝音の義理の妹に過ぎないわ、血のつながりなんて一切ないのよ。今回は本当に目が覚めたわ、青木愛茉って普段からよく演じてたのね？」

「マジかよ、あれが本当に俺の女神なのか？どうしてあんなに陰険なんだ？俺は本当に彼女を見誤っていたよ！」

「くそっ、吐き気がする。俺はずっと青木愛茉が甘くて純粋な女神だと思ってた。彼女が優しいと思って、しばらく夢中になってたのに、まさかこんなに悪い奴だったなんて。自分では直接出てこず、他人を操るだけか。」

「人を見かけで判断できないとはこのことだ。今日、私は完全に理解した。今日から青木愛茉なんて死んでしまえ、私の女神は青木朝音だけだ！」

この瞬間から、かつて青木愛茉を好きだった男子たちはほぼ全員が手のひらを返した。今や彼らの愛茉への視線は極度の嫌悪感に満ち、かつての憧れや愛情はもはやなかった。

特に北川麟兎は、ちょうど朝音を追いかけようとしていたところだったが、ビデオの音声を聞いて足を止めた。そのビデオを見終わると、義憤に駆られ、怒りを抑えきれずに青木愛茉に向かって突進した。

北川麟兎は傲慢に青木愛茉を指さし、まるで凶悪な悪鬼のように見えた。「ずっとお前が悪さをしていたんだな。警告しておくぞ、大人しくしておけ。もし再び俺の女神に手を出したら、お前の皮を剥いでやるからな！」

青木愛茉は恐怖で体が震えた。彼女は目を虚ろにし、魂が抜けたようにLED大画面の前に立ち尽くし、まるで頭が真っ白になったかのようだった。

北川麟兎は再び指で彼女を指し、警告した。「お前が女じゃなかったら、今すぐにでも殴り殺してるところだ！」

彼一人で殴るのではなく、彼の家族全員で彼女を殴り殺すだろう！

兄たちは彼よりもさらに残忍なのだから。

特に次兄は、誰かが母上様をいじめたと知ったら、その人はもう手術台の上に横たわっているだろう。

警告を終えると、北川麟兎はすぐに視線を戻し、急いで母上様を追いかけに行った。

厳谷君彦もまだ講堂を出ていなかったので、当然あの会話を見聞きしていた。彼の目には一瞬の驚きが浮かんだが、それはまるで予想通りだったかのような悟りにも見えた。青木愛茉には一瞥もくれず、すぐに無表情で立ち上がり、大股で講堂を後にした。