第165章 あなたはこれが好きなんでしょう?(5)

彼女の言葉が終わると、森川記憶は林田正益の視線が彼女の胸元から目へと移るのを見た。

彼女は抵抗せず、慌てることもなく、相変わらず静かな口調で話し続けた。

「聞いたところによると、あなたが最近投資した新しいプロジェクトが来年初めに上場する予定だとか。もし今、何か良くない影響を起こせば、その新プロジェクトの上場に影響が出るのではないでしょうか?」

「それに、さっきの録音で何とおっしゃいました?映画大学の多くの女の子は売春婦だと...」

「芸能界全体で、九十パーセントのスターが映画大学出身です。あなたがそう言えば、今の業界のトップスターたちの多くを敵に回すことになりますよ?」

「それに、あなたの発言は考えが足りません。ネット上では多くの人があなたのことを...」

ここまで聞いた林田正益は、表情が非常に厳しくなった。彼は森川記憶の言葉が終わるのを待たずに口を開いた。「言いなさい、君は何が望みだ?」