第194章 【194】あなたは今夜本当に美しい4

「南条陽凌、もういいわ、早く行きましょう!」

「君はパーティーに参加するのが嫌いじゃなかったのか?どうして僕より急いでいるように見えるんだ?」南条陽凌は不思議そうに尋ねた。

夏野暖香は彼に心の内を見透かされるのが怖くて、わざと隠すように言った。「ここであなたとこんな栄養のないことをするくらいなら、パーティーに参加した方がまだマシよ……」

南条陽凌は濃い眉を上げた。

大きな手が直接下へと滑った。

「僕が栄養のないことをしていると言うのか?」

夏野暖香の顔色が変わった。

南条陽凌は満足げに彼女の変化を見つめた。

最終的に、ただ頭を下げて、彼女の額にキスをした。

「さあ、お馬鹿さん、起きなさい!」彼はそう言って、体を翻し、ベッドから降りた。

夏野暖香はそこに横たわったまま、体がまだ反応しきれていなかった。

くそっ!

この男、彼女をからかっていたのだ!

夏野暖香が服を着終わると、南条陽凌は自ら彼女の後ろに歩み寄り、ファスナーを上げてあげた。

上げる時、動作はとてもゆっくりだった。

まるで芸術品を鑑賞するかのように、彼女の腰から、少しずつ上へと。

「早くしてよ!」夏野暖香は彼が十分変態だと思った。毎日彼女にまとわりついて、飽きることもない。

南条陽凌は一番上まで上げると、指で彼女の首筋と鎖骨をなぞった。

突然、夏野暖香は何か冷たいものを感じた。

頭を下げると、南条陽凌の手には既にネックレスが一本あった。

それはルビーのネックレスで、細い鎖に、涙のような形の大小三つの宝石がぶら下がっていた。

夏野暖香はぼんやりと、南条陽凌が自らネックレスを彼女の首にかけるのを見つめていた。

「これは……ダイヤモンドの涙?」夏野暖香は信じられないように口を開いた。

かつて一世を風靡した世界に一つしかない限定版のGuardダイヤモンドの涙?

彼女は撮影現場で、俳優たちがそれについて話しているのを聞いたことがあった。イギリスの貴族だけが所有できるもので、後に争奪戦になり、行方不明になったと聞いていた。

しかし、まさか南条陽凌の手元にあるとは?