瀬戸麗はリストを書き、それを氷川泉の前に差し出した。「内服と外用、リストに書かれた用量通りに薬を使えばいいわ。私はまだ用事があるから、先に行くわ」
「運転手に送らせよう」
「結構よ、私は車で来たから」瀬戸麗は主寝室のドアまで行ったが、突然足を止め、振り返って氷川泉に尋ねた。「言い忘れていたけど、禾木瑛香が最近病院に私を訪ねてきたわ。彼女は最近、病院に来る頻度が高くなっていて、薬の量もかなり増えているようね」
男の顔色が沈み、長い沈黙の後、ようやく重々しく口を開いた。「わかった、ありがとう」
「礼を言わないで。ただ忠告したいだけよ。早めに決断して、禾木瑛香とはっきりさせた方がいい。そうしないと、善意からでも、結局は自分も相手も傷つけることになるわ」瀬戸麗の視線が林薫織の上に数秒間留まり、さらに続けた。「それに、あなたがこのようにはっきりさせずに、物事を明確にしないでいると、あなたの元妻はあなたを理解することは永遠にないでしょうね」