……陸橋北都は顔を真っ黒にした。
両手で後藤澄玲の手首を掴み、彼は言った。「またタダ乗りしようとしてるのか?うまくいったと思ってる?」
後藤澄玲は右手を振りほどき、彼の肩を一発叩いた。「夫婦の間に少しは信頼があってもいいんじゃない?」
陸橋北都はそれを見て、右手で彼女の腰を抱き寄せ、彼女を自分にぴったりと引き寄せた。「やっぱり朝の方が気分がいいな」後藤澄玲の耳を噛みながら、陸橋北都は小声で何かを囁いた。後藤澄玲はあれほど厚顔無恥なのに、耳まで赤くなってしまった。
腰を陸橋北都に抱かれながら、後藤澄玲が何か言おうとした時、寝室のドアが突然開いた。「澄玲、まだ起きてないの?今日は仕事行かないの?」
二人は急いで振り向くと、古川海音が勢いよく入ってきたのが見えた。
ドア口で、古川海音は目の前の光景を見て、一瞬呆然とした。