第104章 俺は全然力を入れてないんだぞ

陸橋北都が素直でないのを見て、後藤澄玲は手を上げて彼の手の甲を叩いた。「下半身に血が上って、場所も選ばなくなったのね」

後藤澄玲が陸橋北都の手を払いのけて彼を押しのけようとした時、陸橋北都は彼女の腰に回した腕に少し力を入れて彼女を引き戻した。

後藤澄玲は少し可笑しくなった。

ちょうどその時、彼女が温めていたスープも出来上がった。

後藤澄玲はスープを一目見て、それから陸橋北都を見つめ、彼の顎を掴んだ。「お母さんの超栄養満点スープを飲まないで、私を満足させられるの?まず自分を満たしてから、私を満たしなさい」

言い終わると、彼女はすぐにカウンターから飛び降りた。

陸橋北都は物足りなさそうに後藤澄玲を見つめ、その後ダイニングルームに向かった。そこでは後藤澄玲が彼のために大きな器にたっぷりとスープを注いでいた。スープの中には人参や鹿の角などが入っていた。