第217章 離婚のためなら手段を選ばない

電話は葉山千代からかかってきたもので、後藤澄玲は非常口の階段に行って電話に出た。

葉山千代との電話を終えると、後藤澄玲はオフィスに戻って仕事を続けた。

金曜日になり、古謝主任と一緒に交流会に参加するまで、後藤澄玲は再び陸橋北都と会うことになった。

「陸橋社長」古謝主任は陸橋北都を見かけると、満面の笑みで挨拶しに行った。

後藤澄玲がその後高城市を離れ、桜木法律事務所を去ったとはいえ、陸橋氏グループの法務部は依然として桜木にあった。

「古謝主任」陸橋北都は丁寧に古謝主任と握手を交わした。

その後、視線が後藤澄玲に落ちたとき、彼は穏やかに挨拶した。「君も来たんだね」

今や陸橋北都は、後藤澄玲が完全に彼のものではなくなること、彼女が子供の母親であるという事実を完全に受け入れているようだった。