第227章 彼はたまちゃんの身元を疑い始めた

陸橋北都は彼を相手にせず、自分勝手に階段を上がっていった。

しばらくして、陸橋北都がシャワーを浴びて階下に降りてきたとき、古川海音はもうリビングにはいなかったが、彼女の「三十六計」の本はまだリビングのテーブルの上に置かれていた。

髪を擦りながら近づいていった陸橋北都は、その「三十六計」の本をしばらく見つめた後、手にあったタオルを放り投げて本を手に取った。

中身を見てみると、彼の表情は明らかに変わった。

母親はちょっとバカなのではないかと思った。

何気なくさらに数ページめくると、突然古川海音の声が横から聞こえてきた。「ほら言ったでしょ!あなたは心の中で澄玲と仲直りしたいと思っているはずよ。澄玲との離婚を承諾したのは、一歩引いて二歩進むための策略で、わざと逃がして捕まえる作戦でしょう!」