第261章 価値がある

出入?

後藤澄玲はそのまま老人を見つめていた。

後藤澄玲の澄んだ眼差しに、老人はしばらくの間、何から話し始めればいいのか分からなくなった。

先日、陸橋北都にお見合いに行かせて以来、彼の家での日々は人間らしい生活ではなくなっていた。老婆は彼をどう見ても気に入らず、どう見ても目は目に見えず、鼻は鼻に見えなくなっていた。

一昨日に至っては、彼に尋ねたのだ。自分が一生涯叶わなかった奥さんを取り替えたいという偉大な理想を孫に託し、孫に離婚を唆しているのではないかと。

老人はその言葉を聞いて、老婆にひどく腹を立て、自分の潔白を証明するために頭を壁にぶつけそうになった。

彼が陸橋北都の復縁に賛成しないのには理由があるのに、どうして彼がずっと離婚のことを考えていたことになるのだろうか?