赤い紙が二枚あり、それぞれに順位が書かれていた。
一枚は高校一年生用、もう一枚は高校二年生用で、高校二年生用は右側にあった。
鈴木知晩も顔を上げ、学年一位の位置に視線を落とした。
彼女も名前は見ていなかった、直接点数を見たのだ。
高校一年生から今まで、学年一位はずっと彼女だったし、しかも彼女はよく二位との差を10点以上つけていた。
690点。
なぜこんなに低いの?
試験が終わった後、彼女はすでに自己採点していた。特進クラスの試験用紙で、彼女の総得点は610点前後のはずだった。
しかし学年全体の順位に換算すると、点数は720点以上になるはずだった。
690点は、彼女の予想得点とあまりにもかけ離れていた。
知晩は眉をひそめ、その場で少し落ち込んだ。
もう見たくなかったので、立ち去ろうとしたが、隣の生徒たちの中から突然激しい驚きの声が上がった。
「マジかよ?俺、目が見えなくなったのか?彼女、不合格どころか一位?!」
「ダメだ、足がガクガクする。誰か支えてくれ。理科総合300点ってどうやったら取れるんだよ。」
「理科総合300点なんて言うなよ。数学150点、お前らやってみろよ?それに賭けたとき、特進クラスの試験用紙だったよな?もうダメだ、俺、マジで頭おかしくなりそう。」
これらの言葉を聞いて、知晩は一瞬固まり、再び見上げると、表情が凍りついた。
彼女は目を見開き、一番上の名前を見て、信じられない思いだった。
頭を強く殴られたような感覚で、知晩の頭の中はブンブンと鳴り響き、顔から血の気が急速に失われていった。
周囲の声は混乱し、彼女の耳に狂ったように流れ込んできた。
まるで何かを嘲笑うかのように。
「言わざるを得ないけど、勝山子衿マジですげえ。特進クラスの全員を押しのけて学年一位を取ったぞ。」
「なるほど、19組のやつらが全然反応しなかったわけだ。彼らはきっとすでに知っていたんだろうな?」
「こっそり言うけど、一度トイレに行く途中で彼らのクラスを通ったとき、勝山子衿が教壇に立っているのを見たよ。確か生物を教えていたみたいだった。」