第94章 饅頭を作る

午後、おじいさんはまた生産隊に仕事に行き、真理子は門を閉め、医学書とゴム人形を梨の木の下に持ち出して勉強していた。おばあさんは真理子が学校に行かないのを聞いて、考えてみると気づいた。そうか、土曜日の午後は生徒は学校に行かなくていいのだ。

そこでおばあさんは部屋に入り、木箱から小麦粉の袋を取り出し、意気揚々と真理子に饅頭の作り方を教えようとした。

真理子:……

夜に饅頭の作り方を教えてくれるんじゃなかったの?

しかし、おばあさんはすでに金魚の絵が描かれたホーロー鉢に小麦粉を注ぎ始めていたので、急いで手伝いに行き、本とゴム人形を片付け、手を洗い、おばあさんの指示に従って適切な割合で水を加えて生地をこね、蓋をして台所の暖かい竈の側に置き、具の準備を始めた。

おばあさんは明日が日曜日で、真理子たちがおじいさんと山に果物を拾いに行くことを知っていたので、わざと真理子に多めに生地をこねさせ、言った。「あなたが五年生になれたのは、自分の努力だけでなく、関口蘭子たちの助けもあったからよ。今日はたくさん饅頭を作って、明日山に持っていって、みんなに一つずつ食べさせてあげなさい。私たちの田舎ではこういうものは珍しいから、友達への気持ちの表れになるわ。」

真理子は承諾し、おばあさんに尋ねた。「じゃあ、何種類の具を作りましょうか?」

「菜園の小松菜はもうあまり残ってないかしら?」とおばあさんは聞き返した。

「まだ少しあります。名古屋青菜もあります。大根を植えた畝の端に撒いてあるやつで、まだ一週間分くらいはあります。」

「じゃあ、椎茸と白菜の具と、酸菜の具を作りましょう。食器棚にはまだ少し炒ったゴマがあるから、塩と混ぜて細かく潰して、ゴマの具も作りましょう。おじいさんはゴマが好きだから。」

佐藤さんは言葉もなく:「私もゴマ好きですけど、塩で潰したゴマの具の饅頭って、ちょっと変じゃないですか?おばあさん、砂糖を買って、甘いのを作った方がいいんじゃないですか?」

「いいわよ、あなたたち二人が好きなら、そうしましょう。」

そこで真理子は二十円を持って、大隊販売店に白砂糖を買いに走った。

家には黒砂糖があったが、黒砂糖は生姜湯や餅米団子を作るのに取っておいた方がいいし、ゴマを和えるなら真理子は白砂糖の方が好きだった。