第42章 私と北川さんはとっくに一緒になっていた

30分後、レストランから朝食が届いた。

田口優里は心ここにあらずという様子で、茶碗の中のお粥を見つめたまま、なかなか一口も口にしなかった。

野井北尾は無言のまま、ため息をついた。

先ほど彼が告白した後、田口優里はずっとこの状態だった。

何も言わず、何の反応もない。

彼女が何を考えているのか、どんな答えを自分に返すのか分からず、野井北尾はとても不安だった。

彼は朝食に多くの種類を買っておいたが、テーブルに並べた時、ある問題に気づいた。

彼は田口優里が何を好んで食べるのか知らなかったのだ。

これまではいつも田口優里が彼の好みに合わせてくれていた。

彼は一度も田口優里の好みに関心を持ったことがなかった。

彼の印象では、田口優里は好き嫌いがないようだった。

そう言えば、それは間違いではない。