奥田晶子は車に乗り込んだばかりだった。
彼女はまた別の見知らぬ人からメッセージを受け取った。
先ほど写真を売った相手ではなく、別の人物からだ。
見知らぬ人、【奥田さん、1億で奥田梨子の孤児院の資料を買いたい】
奥田晶子は1億という金額を見て、少し驚き、少し嬉しくもあった。
この長女は外でいったいどれだけの敵を作ったのだろう。
本当に縁起が悪い。
奥田晶子、【2億なら、写真を1枚売ってもいい】
見知らぬ人、【写真1枚だけでは2億の価値はない、ネガはあるのか?】
奥田晶子は少し躊躇した後、考えて、【3億で、ネガを売る】
見知らぬ人、【取引成立】
河野剣は携帯を奥田梨子に見せた。「奥田さん。」
河野剣は奥田梨子のボディーガードの一人だった。
また、奥田梨子が事故に遭った後、畑野志雄が彼女のために新たに雇ったボディーガードでもあった。