第241章 ちょっと大きい

お風呂を済ませ、やっと休めると思った奥田梨子はほっと一息ついた。

振り向くと畑野志雄が牛乳を持って入ってくるのが見えた。彼は彼女に牛乳を渡し、「飲んで、早く休みなさい」と言った。

奥田梨子はうなずき、唇を少し動かして、「畑野さん、あなたって本当に良い奥さんね。あなたと結婚できて、私は本当に幸せ…あっ」

畑野志雄は人差し指で軽く彼女の額をはじいた。

「あぁ、痛い」奥田梨子は両手でカップを持ち、そっと一口飲んだ。温かい牛乳が喉を通り、心地よい感覚をもたらした。

畑野志雄は彼女の隣に座り、手をソファの背もたれに回した。彼女は彼に抱かれているように見えた。「シリコン宅配の船沈没の件、手伝いが必要?」

彼は低い声で尋ねた。声には思いやりが滲んでいた。

奥田梨子は牛乳を飲み終え、カップをテーブルに置き、だらりと彼の胸に寄りかかった。「大丈夫よ。そうだ、数日後に黛子を連れて金城家に食事に行くわ」