第150章 真実を口走る

朝比奈初は言った。「私たちはノルマを達成したんだから、あっちのことを気にする必要なんてないでしょ?」

ほとんどのお客さんが自分の子供のために買っていくのを見なければ、朝比奈初はある程度の数を達成したら、きっともうやめていただろう。

彼女は決して自分が損をするようなことはしない。ましてやお金が絡む取引においては。

九十九聴は口を尖らせて言った。「あっちの方がたくさん稼いでるの見て、ちょっと羨ましくなっちゃって」

「何が羨ましいのよ。いくら稼いでも最後は全部上納するんだから」

【朝比奈さんまた的確なこと言ってるwwww】

【この数日間、九十九くんが勝ち負けを気にしてるところ見てなかったけど、ゲームの時だけ勝負にこだわるのかと思ってた】

【前のコメントの姉さん、もしかして斎藤彩があまりにもダメすぎて、聴くんが諦めちゃったんじゃない?】

【芸能人のサインに何がすごいのかわからない。ネットでみんな発狂したように集めてるけど】

【私が現場にいたら、絶対朝比奈さんたちの方で買うわ。どうせ最後は口に入るんだから、見た目の良い方がいいじゃない】

予想通り、ノルマを超えて達成したとしても、最終的にこの収益は全て番組側に上納することになっていた。

もちろん、番組側がこのお金を自分のものにするわけではない。

彼らは出演者が稼いだ資金を一時的に保管し、番組の最終回の時にこの費用を慈善活動に使う予定だった。

斎藤姉弟と篠田姉妹はサインを売ることで合わせて数千元を稼ぎ出した。朝比奈初のチームは綿菓子アートを売っていたが、その作品は精巧で時間がかかり、見た目も素晴らしかったが、売上高で言えば彼らのチームは当然ながら及ばなかった。

監督は三チームの最終的な総売上を集計し終えると、嬉しそうに言った。「今日は皆さん素晴らしい成績を収めましたので、これからのランチは番組側が提供します」

……

午後になると、屋外はその日の最高気温に達し、日光が茂った木の葉を通り抜け、まだらな影が地面に映し出されていた。

六人の出演者は昼食を終え、スタッフから自分たちのスマホを返してもらった。番組側の要求で、全員が微博にvlogを一本アップロードする必要があり、その内容は今回の番組内容に関連したものでなければならなかった。