第282章 塩食べ過ぎて暇なの

【え?彼らのチームはお金持ちじゃなかったの?番組で漁師さんのために船を買ってあげたよね】

【本当に笑っちゃうわ、船を買う金はあるのに寄付する金はないの?】

【もしかしたら船を買ったっていうのも嘘かもね!番組効果のために新しい船をレンタルして、放送終了後に返却したとか?そうすれば人物像も確立できるし、話題性も稼げるし……】

多くのネットユーザーは好奇心から微博に移動し、微博公益が立ち上げた募金活動をフォローしていた。

ネットユーザーは芸能人が寄付を始め、寄付証明書を公開するのを見ると、称賛のコメントの他にも、まだ動きのない有名人を名指しで批判する先導的なコメントも少なくなかった。

『兄弟姉妹、共に進め!』の第一シーズンに参加した出演者たちは、微博のトレンドワードを見たのか、無視するのも気まずかったのか、多かれ少なかれ寄付をし、ネットユーザーから一致して好評を得ていた。

前シーズンの出演者が参加したことで、一部のキーボードウォリアーたちは朝比奈初と長谷川一樹が寄付していないことについての議論をますます激しくしていった。

すぐに、寄付に関するトピックはネットユーザーによってトレンド入りし、アンチファンやマーケティングアカウントがこの話題を利用して、初たちを悪意を持って中傷し始めた。

この時、初の家族は和気あいあいと昼食を楽しんでいた。

一樹のマネージャーはトレンドを見て、彼に電話をかけてきた。「今日のトレンド見た?」

「見てない」一樹は落ち着いて尋ねた。「何かあったの?」

一樹がネットユーザーと言い争い、一般人からの好感度が徐々に下がり、炎上商法路線を歩み始めてからというもの、彼の微博はチームに管理を任せ、特別な状況や本人が対応する必要がある時だけ、自分の微博にログインするようになっていた。

マネージャーはそれを聞いて、軽くため息をつき、淡々と言った。「寄付はした?もしまだなら、こちらであなたの工作室の名義で寄付しようか?」

寄付の話が出ると、一樹は眉をひそめ、表情がやや厳しくなった。「どの寄付のこと?つい最近も寄付したばかりだけど」

一樹はわざと避けることもなく、レストランで電話を受けていた。

一樹側の発言だけを聞いても、周りの人は彼らの会話内容をおおよそ推測できた。