第298章 DNA鑑定結果！

30分後、須藤夏子と西園寺真司は和豪病院で落ち合った。

無断でDNA鑑定をするため、西園寺真司は正規の手続きを踏むことができず、最終的に原田医師に頼み込んだ。原田医師はさらにこの件を知り合いの和豪病院婦人科部長に託した。

真司は来る前に部長に連絡を入れていたので、二人が病院に着くとすぐに部長の診察室に案内された。

「西園寺若様、こちらがご依頼の結果です。4つのDNAサンプルをそれぞれ比較しました。権威性については疑う必要はありません。こちらが比較結果です」

部長が鑑定書を差し出した時、真司はそれを受け取らず、夏子を見つめた。

夏子の手が少し動いたが、結局勇気を出すことができず、唇を噛みながら真司を見て言った。「あなたが見て、それから教えてくれればいいわ」

真司はようやく書類を受け取り、部長は気を利かせて診察室を出た。

木村弘恪と宮平一郎は一人がドアの前で見張り、もう一人が震える夏子を見て、気遣いながら温かい水を一杯注いで彼女に渡した。

真司は夏子が怖がっていることを知っていたので、時間を引き延ばさず、素早く書類袋を開けた。中には4枚の鑑定書があった。

深井杏奈と木村眉子、親子関係あり。

深井杏奈と深井泰歩、親子関係なし。

須藤夏子と木村眉子、親子関係なし。

須藤夏子と深井泰歩、鑑定結果は——

親子関係なし！

真司が最後の結果を見たとき、漆黒の瞳孔が信じられないほど大きく見開かれた！

夏子と泰歩が親子関係ではないなんて、どうして！

杏奈が深井家の娘ではないのに、どうして夏子も違うの！

彼ははっきりと覚えていた。18年前、深井お婆様が直接須藤家を訪れたとき、彼はちょうど須藤家に隠れていて、お婆様が須藤明良にキャッシュカードを渡し、深井家に連れ戻されなかった深井お嬢様をしっかり世話するよう頼むのを目撃した。

そしてその後の18年間、杏奈はあらゆる手段を尽くして夏子の代わりとなり、外に残された深井お嬢様になった。

杏奈と夏子のうち、必ず一人が真の深井家のお嬢様のはずだ。この人物、あるいはこの身分は、過去も現在も深井家が認めているものだった！

なのにどうしてDNA鑑定の結果は、杏奈も夏子も泰歩の実の娘ではないというのか？

この間に一体何が起きたのか？

もし夏子が泰歩の娘でないなら、夏子は誰の娘なのか？