翌日の午前中、美智はいつも通り出勤した。
チャリティーオークションは5月31日に設定され、集められた寄付金は6月1日の子供の日に全額が貧困児童に寄付され、彼らの病気治療や学業完遂の支援に役立てられる予定だった。
そのため、皆忙しくて休む暇もなく、腰や背中が痛くなるほど疲れていた。
昼食後、美智は隣の同僚たちの会話を耳にした。
「松下さん、どうしてそんなに早く出勤できたの?腰の怪我は良くなったの?」
「良くなったよ、もう何の問題もないわ」
「どこの病院に行ったの?前は少なくとも一ヶ月は寝込むって言ってなかった?まだ数日しか経ってないのに?」
「最初は市立病院に行ったんだけど、その後も腰が痛くて、薬も効かなかったから、思い切って青木氏病院に行ったの。さすが高級私立病院ね、確かに高いけど、医師がすごく腕がいいわ。コンドロイチンZS錠を処方してくれて、数日で良くなったのよ!」
「コンドロイチンZS錠?あの製薬会社は倒産したんじゃなかった?どうしてまだコンドロイチンZS錠があるの?」
「あら、もう以前の企業じゃないのよ。コンドロイチンZS錠は名前が変わったの。今は青木氏病院が製造していて、薬品とパッケージも改良されたけど、効果は以前と同じで、特に効き目があるわ。ただ、外では買いにくくて、今は青木氏病院でしか手に入らないの」
「コンドロイチンZS錠がまた販売されるようになったの?それは良かった!私も青木氏病院に行って2箱買ってこなきゃ。この数日間、仕事の強度が高すぎて、ずっと物を運んでいるから、腰がひどく痛いのよ!」
「それなら確かに買うべきよ。この薬は本当に効くし、副作用もないわ。以前コンドロイチンZS錠を売っていた製薬会社が倒産したのは当然よ。あのオーナーは薬の売れ行きが良いのを見て、いきなり価格を1箱200元に上げたんだから、心が真っ黒だったわ!今、青木氏病院では1箱80元で売っているの、なんて良心的!」
「あなたはこの薬を最近知ったんでしょ?この薬は以前は実際1箱40元だったのよ。青木氏病院は価格を倍にして売っているから、そんなに良心的とは言えないわ」
美智はもともと少し眠気を感じていたが、彼女たちの会話を聞いているうちに、一瞬で目が覚めた。