353章 探検会

夜の色が褪せ、カーテンの隙間からは微光が漏れていた。

夜が明けた。

アエゴサはほとんど寝ずの一晩を過ごし、頭の中はナイチンゲールのあの数言に満ち溢れていた。

「大陸全土の人々こそが最もパワフルな集団です。」

「四百年の時間は多くのことを変えることができます、なぜあなたは以前の考えに固執するのですか?」

「時間はまだたっぷりあります、あなた自身の目で確認することができます。」

彼女はベッドから起き上がり、衣掛けへと歩み、タキーラの探索者を象徴する長いガウンに手をやった。3席から一致の認められ、このガウンを手に入れたとき、自分の心情はまるで飛び跳ねてしまいそうなくらい喜びに満ちていたことを覚えている。魔力の秘密を探ることは彼女の一生の追求であり、探検会が最も信奉している言葉は「存在即真理」である。もしその一般的な人々が自分たちのパワーを証明できるなら……

アエゴサはガウンを身に着け、ドアを開けて大広間へと進み始めた。

何にせよ、自分は事件の最後の一人である探検会のメンバーであり、タキーラの唯一の生き残りでもあり、新しい聖なる街を再建するのは一日や二日で達成できることではない。その前に、自分の目で確かめてみることも悪くはないだろう。凡人の王子がどのようにして魔女たちに服従させることができるのか。

朝食を食べた後、アエゴサはウェンディの同行を得て、灰色の髪の王子のオフィスに足を運んだ。

彼の装いは四百年前とあまり変わっていないように思えたが、彼を見ている感覚は、下城区にたくさんいる傭兵やトレーダーや農夫とは全く違うものだ。肝心な護衛長のカーフもまた違っていた。彼ら大多数は一目見ただけで断じることができる、あるいは心の底の思想まである程度予想することができるほど、シンボルのように単純な状態である。しかし、そのような判断方法は王子には当てはまらない。特に彼の目、たしかにただの灰色の瞳孔であるが、そこには説明しきれないような生気と自信が満ちているように感じられる。特に後者は、盲目的に楽観しているからこその自信とは異なり、彼の年齢とは矛盾した落ち着きと平和から生じるようなものだった。彼はまるで何千年も生きているかのようで、世界の全てを熟知しているかのようであった。

なぜ自分はそのような感覚を抱いたのだろう?