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彼女も大食いで、その誘惑的な香りに抵抗できず、彼氏が話している間に自分の分を食べ終えてしまった、とても女性らしくない態度だった。

もう一杯食べたいと思っているが、彼氏はまだ味わっているので、焦って貪欲に見えるのは恥ずかしいので、目を隣の魚の骨のクリアスープに向けた。これは居酒屋でもよく見かける料理だ。

一般的な居酒屋では、食材を最大限に使うことが一般的で、例えば魚を切り身にした後の魚骨は捨てず、野菜などの調味料と共に煮込んでスープにして売られる。価格は非常にリーズナブルで、このスープを特に好む人もいる。

ただ、目の前のスープは少し透明すぎるのではないだろうか。まるで白湯のようだ!

彼女はちょっと躊躇しながら一口飲んでみた。たちまち固まったーこれは何のスープ?海の風味、魚の鮮味、鶏肉の柔らかさ、山林の趣き、味噌の風味が感じられ、そして何よりも水のように滑りながら喉を通り過ぎ、口の中にはさまざまな味が重なり合って、余韻が長く続く。

もし最初の煮込み料理が多種多様な食材を一つにまとめてシンプルなものにし、その豊かな香りが我慢できずに一口で飲み干すなら、この魚の骨のスープはその逆で、クリアなスープの中にたくさんの風味が詰まっていて、後味がとても良い。

饭泉雅美は呆然と立ち尽くしていたところ、北原秀次が冷えたタロ焼き酒を二本持ってきて笑って言った。「今日はこれを飲みましょう、おつまみの小菜はすぐにできますから、少々お待ちください」

「了解!」と木村光彦が答えた。女友達が汤を持ってぼーっとしているのを見て、軽く彼女に触れて尋ねた。「雅美、何かあった?」

饭泉雅美は目の前のスープを見て、先ほど彼氏が豚肉味噌スープを飲んでから吐き出した理由がよくわかった。そのスープがまずかったわけではなく、80点は付けられるだろうが、目の前のこの白味噌魚骨スープは、少なくとも180点は必要だ。

まさに点数が100違う!

彼女は再びスープを一口飲み、心の中の喜びを抑えきれず、小声で言った。「このスープ、すごく特別だわ。透明だけど、味が深い。山の湧き水、新鮮な魚の骨、チキンスープ、そして少し薄味の手作り味噌を使っているんだって。それに、貝類やハムも入っているはず……」