第90章 書航、免許を取りに行こう!

すべてが終わり、もう昼近くになっていた。

可愛い子の家族と別れ、彼女の家への招待を断った後、宋書航は江南大学都市へ戻る地下鉄に乗った。

お互いに連絡先を交換することはなかった。結局は一期一会だ。縁があれば再会できるし、なければそれまでだ。

実は白いシャツの男性は宋書航の連絡先が欲しかったのだが、言い出せなかった……

帰りの地下鉄は乗客が少なく、書航は幸運にも座席を確保できた。そして、大きな買い物袋を隣に置いた——中には壇主から得た黒い持ち運び箱が入っていた。

事故現場の地下鉄から降りた後、すぐに買い物袋を見つけてこの黒い箱を包んだ。この黒い箱は正当な手段で手に入れたものではないので、隠しておいた方が良いだろう。

地下鉄がゆっくりと動き出し、宋書航の緊張した心がようやく少し緩んだ。