自分の尾部に向かって斬りかかってくる剣光に対して、安知魔君は突然奇妙な笑いを漏らした。彼は尻尾を緩め、宋書航を高空から投げ落とした。
魔修たちの思考回路がどうなっているのか誰にもわからない……宋書航がこの一剣を放ったのは、魔君に自分を投げ捨てさせて逃げるためだった。
しかし、剣光が届く前に、安知魔君が自ら彼を投げ捨てるとは予想外だった。
おそらく魔君にとって、宋書航が蘇氏阿十六でない以上、何の価値もないのだろうか?それとも何か他の考えがあるのだろうか?
彼の考えは誰にもわからない。
続いて、安知魔君は両手を合わせた。空一面に散らばっていた黒色の小剣が戻ってきて、魔君の正面で渦巻く剣の球を形成した。
剣球は正面から魔法の護符の剣光と衝突した。
轟!
黒色の剣球とその華麗な剣光が衝突し、真元が相打ち、気波が実体化して四方八方に渦巻いていった。