幸運であれば、身に着けている貴重な物品も「血霧」の中に隠れ、血遁大*法によって持ち去られるだろう。
さらに、もし「血遁大*法」を最高の境界まで修練すれば、わずかな血霧が生き延びるだけで、元の状態に戻ることができる。受けた傷も、せいぜい数年の療養で回復できるだろう。そのため、この「血遁大*法」は真君の手から命を救うことができる五品級の遁法と称されているのだ。
しかし実際には、この「血遁大*法」を一度使用するたびに、血霧の一部が破壊されると、使用者は永久的に何かを失ってしまう。寿命であったり、体内の潜在能力の上限であったり、身体强度であったりと様々だ。だが、命さえ助かれば、これらの犠牲は受け入れられるものだ。
景陌舵主が魔法の護符を借りて使用した血遁術は、もちろん伝説ほど素晴らしいものではない。また、「血遁大*法」が符器に封印されているため、自分自身で使うほど柔軟に発動できない。