第305章 私は世界平和を願う……ごめんなさい、冗談です！

九灯お嬢さんが揺れながらお寺に戻るのを見て、宋書航は急いで小走りで追いかけた。

彼は今、九灯が次に何をするのか全く分からなかった。次の瞬間、彼女が突然彼を天界島の最も神秘的な場所に連れて行き、記憶を封じて、天界島から送り出すかもしれない……

とにかく、彼はこの九灯お嬢さんが次に何をするか予測するのをすっかり諦めていた。

お寺に戻ると、九灯は元の位置に座り、手を伸ばして静かに悟道石と葱母の身体にかけられた陣法の禁錮を解除した。その後、彼女は退屈そうに指を伸ばして葱母をつついた。

葱母：「……」

宋書航は九灯お嬢さんがもう話さないのを見て、考えた後、壁の隅に戻り、しゃがんで本を読み続けた。

九灯は葱母をしばらくつついた後、ようやく自分の気持ちを落ち着かせた——彼女は自分の恥ずかしい兎のダンスを思い出すたびに、少し生きたくなくなった。

気持ちが回復すると、九灯お嬢さんは再びあの小記録簿を取り出し、その上に横線を引いた。

１：一度料理を作り、彼が一口一口食べるのを見届ける。（線引き）

２：彼と一緒に大きすぎず小さすぎない冒険をする。（線引き）

３：彼を一度救う。（線引き）

４：一緒にたくさんの本を読む。（線引き）

５：青山秀水の花畑で、彼のために一曲踊る。（新たに線引き）

６：……

前回と同様に、彼女が第五項目に横線を引くと、第六項目の内容が法術の隠蔽効果を解かれ、表示された。

６：彼の大きすぎず小さすぎない願いを一つ叶える。

若い女性の情感か、これが若い女性の情感というものなのか？

自分の理想の「彼」のために料理を作り、彼と旅行（冒険）し、ついでに彼の命を救って好感度を上げ、彼と本を読み、彼のために踊る、これらはすべて若い女性の情感として理解できる。

しかし、彼の願いを一つ叶えるとはどういう意味だろう？

「私は願いを叶える機械じゃないのに……当時なぜこれを書いたんだっけ？」九灯お嬢さんは必死に考えたが、当時の自分がなぜこの願いを書いたのか全く思い出せなかった。

「これは本当に私自身が書いたものなのか？」彼女は太陽穴をさすった。

第六項目だけでも「願いを叶える機械」というような恐ろしいことなのに、この先、若い頃の自己はさらにどんな恐ろしいことを書いたのだろうか？