第425章 魂海異変

ハンセンは魂の海の中を見つめ、古玄狼、ゴールデンロア、聖戦天使などの7つの超級神の獣の魂が、この時、円を描いて固まり、何かを食らいつくように見つめ、身体からは恐怖の勢いを放ち、目には欲望がにじんでいた。

しかし、ニャン君とインセクトアーマーナイトは遠くから見ているだけで、彼らの目にも同様に欲望が満ちていたが、7つの超級神の獣の魂の威圧感に怯え、一歩も近づけずにいた。

ハンセンの視線が超級神の獣魂の7つの中に落ち、彼らの視線が絞り込まれているところに、彼は驚喜して、自身の体内でスキャンしきれなかったブラッククリスタルが、いつの間にか魂の海の中に入り込んでいたことを見つけた。それは魂の海の中に静かに浮かび、多くの獣の魂がうらやむもので、それはまさしくブラッククリスタルだった。

「なぜこのものが私の魂の海の中に入ったのだろう?取り出すことができるのか?」ハンセンの意識はブラッククリスタルに集中していたが、それは毛ほども反応せず、獣の魂とは違い、ハンセンの意志さえ動かせば召喚することができる。

ハンセンは僅かに顔をしかめ、ブラッククリスタルは彼の意志で動かすことができず、取り出すのは少し困難そうだった。

視線をすぐにでもブラッククリスタルを飲み込みたいと願う獣の魂たちの身体に落とし、ハンセンは心の中で思った。「もしかして、このブラッククリスタルは異生物だけでなく、獣の魂も養うことができるのだろうか?」

ハンセンは周囲を見渡し、自分の獣の魂の大半はすでに売り払われ、超級神の獣魂とニャン君、インセクトアーマーナイトだけが残り、それ以外では売れない、あるいは売るのが面倒だった原始の獣の魂が数匹残っていた。

この時、それら原始の獣の魂は皆、遥か遠くで震えており、超級神の獣魂から発せられる恐ろしい存在感に耐えられず、魂だけの状態でなければ、きっとこの時にはすでに恐怖におののいていただろう。

ハンセンの意志が動き、一匹の原始級の銅牙獣の魂がブラッククリスタルに向かって歩み寄った。それは驚きと喜びに満ちて見えたが、多くの超級神獣の怖い視線の下では、震えを抑えることができなかった。