第39章 時は変われど!

思索に耽る中、葉辰は自分から強烈な殺気が放たれていることに全く気付いていなかった。

殺気は直接ホール全体を冷え込ませ、さらに凄まじい殺伐とした空気が場にいる三人を包み込んだ。

彼らの心中は大波が打ち寄せるように動揺していた。葉宗师の体からなぜこのような恐ろしい殺気が漂うのか!

これは決して敵に回してはならない存在だ!

「葉さん、あなた……」朱おじいさんは我慢できずに、かすれた声で葉辰を回想から引き戻した。

葉辰はようやく目の前の数人に気付き、表情を変え、急いで殺気を引っ込め、謝罪した。「朱おじいさん、大丈夫ですか?先ほどちょっと考え事をしていて……」

朱おじいさんは手を振り、新鮮な空気を数回吸ってから言った。「葉さん、そろそろ時間ですので、私たち三人はこれで失礼させていただきます。数日後のオークションの際には、人を遣わして御案内させていただきます。では。」