葉辰はポケットから携帯電話を投げ出した。これは米国人から手に入れたもので、中身は百里氷にとって役立つはずだった。
百里氷は無意識に葉辰が投げた携帯電話を受け取り、眉をひそめた。
彼女は一目でこの携帯電話が米国の特殊な機種だと分かった。
問題は葉辰がどこでこれを手に入れたのかということだ。
彼女はそれ以上考えることなく、直接出口へ向かった。
本部に直ちに報告しなければならない。この件は余りにも重大だからだ。
外にはまだ喬正虎の部下がいると思っていたが、外に出た時、彼女は立ち尽くした。
「これらの者たちが全て葉辰によって倒されたというの?」
百里氷は思わず口を押さえた。
突然、彼女の瞳が縮んだ。血の付いた数枚の葉を見つけたのだ。
いくつかの葉は地面に数センチも食い込んでいた!まるで打ち込まれた鉄片のように!