江北大学の男子寮E2棟。
空気は極めて重苦しかった。
内外に何重もの人だかりができていた。ほとんどが騒ぎを聞きつけて集まった学生たちだ。
皆、無表情な顔をしていた。
人だかりの中央。
張おばさんは怪我をした汪宇恒を抱きしめながら、花壇の縁に座り、震えていた。
彼女の胸は痛んでいた!
汪宇恒は彼女の誇りだった。幼い頃から成績優秀で、思いやりがあり、やっと江城一の大学に合格したというのに、大学で腕を折られてしまうなんて!
問題なのは、この畜生どもが権力を持っていて、学校とも結託し、救急車を呼んでも無駄だったことだ!
情報は完全に封鎖されていた!
何という因果なのか!
汪おじさんは棒を手に持ち、汪宇恒と妻の前に立ちはだかり、頑固な体で母子を守っていた!
そして彼の前には数人が立っていた。