第225章 傲慢!(第12回より!)_1

現在。

宴会場の棺桶が、誰もが目にした恐怖であるかのように。

会場の全員が一方向をじっと見つめていた。

棺桶からどんどん鮮血が噴出する!

棺桶の中には唐傲がいることを彼らは知っている!

江南省武道協会の会長だ!

万人の下にひとり、万人の上にひとりの存在だ!

誰がこのレベルの宗師の強者が負けたと思うだろう?しかも負けた相手は20代の青年だ!

それは何の妖怪か?母親のお腹から修練してもこんなに恐ろしいはずがない!

朱雅はもう冷静さを失った。

彼女の口は僅かに開いており、細く白い手を出して口元を覆っていた。

彼女の視線はいくつかの死体を掠め、最後には棺桶に瞼を落ち着けた。

誰が想像しただろう、これら全ては叶晨が行ったことだと。

彼は一人で江南省のトップランクの宗師5人を斬った!

しかも、その手段は圧倒的に勝った!

かつてハイリー・バインが叶晨の話をしてくれたとき、彼女は本当は軽んじていた。

彼女にとって、衰えている家族の少年が何をやり遂げてくれるというのか。

もしハイリー・バインが再三にわたって彼女に叶晨との対立を避けるように教えてくれなかったら、彼女は最初から叶晨をコーヒーに誘うことはなかっただろう。

叶晨の性格は冷たく、彼をただの氷山だと思っていた。

でも今、彼女は自分が叶晨について知っているのは氷山の一角だけだと気づいた。

最後まで、叶晨の真の力は全く理解できない!

今出た一撃の剣、そしてその一拳、江南省全体で彼らを受け止めることができるのは何人いる?

一人もいない!

「お嬢様、この叶晨は……」朱問天が突然口を開いた。

朱雅は覚醒し、美しい瞳でその冷酷な姿をじっと見つめ、非常に確固とした決断を下した。

「今から、朱家はあらゆる代価を払って、この人に資源を傾けることにする!

帰った時には秘密の部屋から破轩剣の材料を持ち出し、必要ならば無条件で彼に渡すことにしよう!」

朱問天は朱雅が破轩剣の材料を叶晨に渡すつもりだと聞いて、顔色が幾分悪くなった。

「お嬢様、破轩剣の材料は、我々朱家にとっては……」

「もう言わなくていい、叶晨の価値は一つの破轩剣どころか、剣を作った人間自体を超えている!」