第418章 全ては泡沫!(8/10)

「葉先生?」

百里雄は数メートル先にある冷たい背中に目を向けた。

彼は突然何かを思い出し、ぼんやりとした中で暖かい流れが全身を駆け巡るのを感じた。これは真気だと分かった。

誰かが真気と術法を使って、彼を死の淵から強引に引き戻したのだ!

しかもこんなに若い人物が!

彼の水のように静かな瞳に波紋が生じた。

彼、百里雄はこの若者のおかげで命が助かったのだ!

「私、百里雄は葉神医の救命の恩に感謝いたします!この大恩は生涯忘れません!」

その時、葉辰は振り返り、百里雄を一瞥して言った。「お前の怪我はまだ重い。話は控えめにして、座って修練しろ」

「葉辰?」

百里雄は若者の素顔を見て、思わず声を出した。

葉辰が最近行ってきたことについて、彼も耳にしていた。さらに百里氷の賞賛もあり、彼も少し注目していた。

しかし、これまで葉辰の武道の実力は若い世代では悪くないと知っているだけで、まさか彼がこのような神業のような医術も持っているとは思わなかった。

特に凡人の根を持つ者が武道に踏み入れることだけでも奇跡なのに、さらにこのような強力な医術も習得しているとは?

彼の心の中は大波が立つように、驚きの連続だった。

その時、鄭仁決は我に返り、冷笑して言った。「葉辰、どうやら私の君への理解がまだ不十分だったようだ。百里雄というこの死人をどうやって生き返らせたのかは分からないが、もはやそれは重要ではない。生き返らせても無駄だ。今日、お前たち二人とも死ぬことになる!」

そう言って、彼は断魂門の何長老を見て、拱手して言った。「何長老、我が華夏武道総局は断魂門と共に出手する用意があります。あの小僧の身に秘められた秘密には一切手を出しません。すべて何長老の配分に従います!龍脈についても、私はたった一割だけで結構です!」

何長老は満足げに頷いた。「よろしい。この二人の廃物など私の目に入らぬ。彼らを殺すのは、あまりにも簡単なことだ」

「ただし、念には念を入れて、鄭宗師、一緒に攻撃しましょう!」

「よし!」

二つの影が葉辰に向かって迫ってきた!

一人は華夏宗師ランキング第七位の鄭仁決!

もう一人は断魂門の何長老!

何長老は離合境第七層で、今回の秦嶺龍脈の主要責任者!また今回断魂門が派遣した最強の人物!